ZINE 未知の駅Vol.3 特集:動く/止まる
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“(未知の駅 Vol.3 オープニング曲)
しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩下がる
*
人は常に動いている。
でも、ずっと動き続けるのも疲れるものだ。
慣れない動きなら尚更。
だから、一旦動きを止めて休むことも
ときには必要だ。
ただ、どうしたことか
ときどき、止まろうと思っても
止まれないことがある。
*
社会に一歩足を踏み入れれば
「頑張ること」「強くなること」
「前に進むこと」「積極的になること」
を過剰に期待されていることがひしひしと感じられる。
その一方で、
「頑張らないこと」「休むこと」
「生産しないこと」「停滞すること」
が否定されがちな空気が
誰も口にしてはいけないことかのように
流れていることも
どこかで敏感に感じとっている。
ただ、ふと、あれでも待てよ、と立ち止まる。
止まることって、そんなに悪いことだろうか?
最近、とある介護付き有料老人ホームで長年働くベテランスタッフに
こんな話を伺う機会があった。
「忙しいときほどゆっくりしていいんです。
例えば、いつもはスタッフが3人いるのに、今日は2人しかいない。
そういうときは「じゃあ1人はギターを弾いて歌ってください」っていう。
そうやって、ゆったりしたスタッフが1人いれば、
ご利用者さんもゆったりできて、もう1人のスタッフも
リラックスして歌を聴きながら仕事ができるでしょう。
普通なら「ただでさえ人手が足りないときそんなことしたら…」
って考えてしまうんだけれど、そこで「あえて」ゆっくりしてみる。
そうすると、スタッフもご利用者さんも気持ちに余裕をもつことができて
お互い気持ちのいい時間を過ごすことができるんです。」
*
「動く」ことと「止まる」こと。
それはコインの裏表のような関係にあって、
それぞれがそれぞれに
大切な役割を持っているんじゃないだろうか?
一生懸命前に進んでいるようで、
気がついたら後ろに下がっている、
そんなこともあるかもしれないし、
後ろに下がり気味だなぁと思っていたら
そのおかげでいつのまにか前に進んでいた、
なんてこともあるかもしれない。
そもそも人って、そんなに真っ直ぐ
歩ける生き物なのだろうか?
三歩進んだところで「あえて」
二歩下がってみることや、
迷ったり探検したりしながら
道をクネクネと遊歩してみることを
受け入れられたとき、
人はそこにどんな風景を見ることができるのだろう?
…そんなことをぼんやり考えていたら
隣の家で放し飼いされている犬に襲われて、
買ったばかりのiPhone5を落として
さっそく画面がバキバキに割れてしまった。
まったく。やっぱりうまくいかないじゃないか!”(序文より)
[Contents]
「のまれる」(村木沙耶)
「東アジア人になろう! ー<虚>へ至る道」(ハーポプロダクション)
「ルポルタージュ 武藤類子ワークショップ『踊る・黙る・話す・聴く・留まる』(山本敦久)
「サウス・ウェストの風」(田仲康博)
「テイスト・オブ・マインドネス―ヴィパッサナー瞑想体験記―」(片渕一暢)
「-ING 特集:いまの20代はなにを考えなにをしている?」
「レッツ・テーク・ア・ブレーク」(斗ケ沢藍)
「ロマンチック逃避」(モリテツヤ)
「仕事と私」(梶山ひろみ)
「なんというか、ニンゲン」(岡村虹二)
「八方美人宣言」(高倉草児)
定価:500円(税込)
編集長:諫山三武
表紙イラスト:瓜生太郎
アートディレクター:友絵
本文設計:mamoru.ohashi、友絵
校正:向山美紗子
発売日:2013年12月1日
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